地獄の季節
 |
人気ランキング : 4,109位
定価 : ¥ 420
販売元 : 岩波書店
発売日 : 1970-09 |
| 価格 |
商品名 |
納期 |
| ¥ 420 |
地獄の季節 |
通常24時間以内に発送 |
 |
爆薬としてのランボオ |
多くの方が言っておられるように、ランボオの翻訳は沢山あります。どれがいいか、迷いますよね。私は最初に読むならこの小林秀雄氏の訳をお勧めします。確かに粟津則雄氏のものはランボオの熱さを、金子光晴氏の訳は柔らかく、その感性を伝えていると思います。でも小林氏のものはそれら以上に、なによりも爆薬としてのランボオです。それからランボオの速度も感じます。
本との出会いに衝撃を求めてる10代は是非。
 |
ランボー |
高校の時に読んだランボーと大学に入ってから読んだランボーでは印象がまるっきり違った。たぶん年齢、環境が変わると共に受ける印象も変わる代表的な書物だと思う。自分にとって、ランボーは中原中也のように短い周期で何度も繰り返して読みたい詩人では決してないけれど、五年に一回はこれからも必ず読むと思う。色々な訳があるけれど、いまだに小林秀雄の誤訳だらけだけど愛情こもった訳が一番よいと言われているのでそれをおすすめします。
 |
もし、この本に出逢えたのならそれは一種の幸福。 |
もし、この本に出逢えたのならそれは一種の幸福。ランボーは私の人生に落ちてきた輝かしい隕石のようなものでした。抜け道のない光の迷路のようなランボーの世界に突然投げ込まれた感じでした。18歳、19歳と常に何かを答えを求めているような頃合に初めて出会った『答えのない』書物、それなのにこれほど自身の感性が呼応した本は他にありませんでした。哲学的な答えは何一つ見つからなくても、何かを見つけたような嬉しさがありました。この頃の私はただひたすらにランボーの詩を読んでいた記憶があります。こんな状態に追い込めるほどの力を持った詩人はなかなかいません。ランボーの詩を読んでいた頃の自分を思い出す度にいつもエリオットの詩を思い出します。『私は口を利くことも出来ず、目も見えず、生きているのでも、死んでいるのではなくて光の中心と静寂の中をじっと見つめて何もわからなかったのです』ランボーは答えをくれません。ただ、この詩に出会う以前と以後では確実に何かが変わると思います。またほとんどすべての訳詩を読みましたが、正確さからいうとこの小林秀雄訳は、いろいろな指摘があるように『適当』ではないかもしれません。ただ、彼の詩心を捉えた訳詩としては他を抜いて突出していると思います。詩は音楽のようなものだと思うので、正確な音符の味気ない音楽よりも私はこちらを選びます。
 |
ランボーが捨てた詩にさえ、まだ誰も追いつけない |
ランボーの名はラディゲと並んで、青春への幻想をかき立てる記号となっているが、読めばそれも納得だ。これほどの名作の場合、翻訳が問題となるのだろうが、本書は訳者がランボーの言葉と触れ合った感動の痕跡をしっかり残した独特のもので、価値を損なわず伝えているように思う。
 |
青春の代名詞的名訳 |
小林秀雄の訳でランボーを読むと、筋金入りの不良息子が文学的天才を惜しげもなく撒き散らして、言葉の精神的迷宮を生み出してゆく現場に立ち会っているような気になる。ここではランボーと小林の青春が二重うつしになって、我々の胸に迫ってくる。「時を打たない時計がある」「俺は夏の夜明けを抱いた」こんな調子で次々ときらめくような詩的言語が出てくる。
だが、その小林自身がランボーの持つ柔らかさは写しえなかったと言っている。たしかに現在複数出ている他の訳と比べると、小林のものは少年の愛らしい心の描出に不足しているかもしれない。しかし、そういうことを補ってあまりある魅力をこの訳が持っているのはたしかである。難点は活字が小さいことか。