夜叉ヶ池・天守物語
 |
人気ランキング : 8,322位
定価 : ¥ 420
販売元 : 岩波書店
発売日 : 1984-01 |
 |
分かりやく、読みやすいストーリー |
2作品ともに「人間世界」と「妖怪世界」の対立。選ばれた人間が最後は妖怪世界に行く。
 |
押井守さん、いかがでしょうか? |
『海神別荘』の「乙姫様が御工夫を遊ばしました」百科事典。海底にある「此の国の微妙なる光に展(ひら)きますると」白いページの上に、森羅万象が極彩色で描きだされる。『夜叉ヶ池』の白雪の衣裳。「雪なす羅(うすもの)、水色の地に紅の焔を染めたる襲衣、黒漆に銀泥、鱗の帯」。鏡花の天才は、舞台でも実写の映画でも不可能なイメージを、華麗な詞章に封印した。現在の3DCGのアニメによって、それは初めて再現可能となったのではないか?若き才能の挑戦に期待!押井守さん如何?
 |
鏡花が描く、ロマンチックなおとぎ話 |
『夜叉ヶ池』は、その鐘を一度でも撞き忘れればたちまち村が大水に飲まれて滅んでしまうという伝説の鐘を守る夫婦のお話。
『天守物語』は、姫路城の天守に棲む富姫(妖怪)と人間の鷹匠の若者の恋物語です。
この二つの物語は戯曲形式で書かれていますが、テンポがいいので初心者にも読みやすいと思います。
まず、『夜叉ヶ池』に登場する、眷属たちの名前がユニーク。
「鯉七」「蟹五郎」「鯖江太郎」「鯖波次郎」など、まるで『サザエさん』のようで、もうこれだけで楽しくなって来ませんか?
それから、『天守物語』で、桔梗・女郎花・萩・葛・撫子の侍女五人が、金銀の棹に五色の糸の釣竿を天守から下界に垂らして、露を餌に千草八千種秋草を釣って遊ぶ・・・という、夢のように美しいシーンは忘れられません。
私はまだ姫路城には行ったことがないのですが、富姫の棲む天守を、せめて下からでも、拝みに行ってみたくなりました。