サド侯爵夫人・わが友ヒットラー
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人気ランキング : 110,140位
定価 : ¥ 420
販売元 : 新潮社
発売日 : 1979-04 |
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Good job! |
戯曲作品の中ではかなり質の高い物となっている。
「サド侯爵夫人」のほうは何処となくロシア人作家チェーホフを彷彿とさせる内容となっていた。しかしこの作品の本当の良さは「わが友ヒットラー」の方にある。
古くからのヒトラーの友人突撃隊幕僚長レームは、ヒトラーが権力を掌握する上で自分が邪魔になったことに気付かない。共にヒトラーに粛清されようとしていたシュトラッサーの必死の論理的説得に対し、彼は人間ヒトラーとの友情を信じて反ヒトラーのクーデターに手を貸さなかった。そして数日後・・・
いわゆる「レーム事件」を描いているこの作品。一読の価値はあるだろう。
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良い |
三島で一番好きなのはエッセイ・随筆であり、二番目は戯曲だ。
小説はあまり好きではない。
多くの人も本人も指摘しているが、文章も展開もぎこちない、と感じてしまう。
サド侯爵夫人は三島の才能が非常に良い形で現れた傑作だと思う。
豊穣な言葉が古典主義的に数式のように展開し、
しかも登場人物が全て女だから、衣装も華やかで美しい。
三島の戯曲で最も好きなもの。
ヒットラーの方は三島の「男」論とも受け取れて、
それが戯曲的に展開していくので、これも興味深い。
どちらも三島の資質・性格を色々な意味で表していて面白い。
作品としても素晴らしい。
特に、「サド侯爵夫人」は本国フランスでもたまに上演されるそう。
非常に高い完成度を持っているので、当然と言える。
お勧めです。
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18世紀フランス版熟年離婚。 |
二十世紀の怪物サド侯爵とアドルフ・ヒトラーを題材にした戯曲二編を収録。
登場人物が女性のみの「サド侯爵夫人」は、逮捕・投獄を繰り返す夫サドにあくまで貞節を尽くしながら、老いた夫がついに自由の身になると知るや離婚してしまった夫人の心理に迫る。
かたや男性ばかりの「わが友ヒットラー」は、ヒットラーが政権を掌握する過程で行った、極右と極左を一掃する恐るべき粛清が語られる。
対照的な一対はそれぞれ「不可解な女」「単純な男」を様式的に描き出す。サド侯爵の”悪徳”に共感できるか否かに左右される「サド」よりは政治的謀略をテーマとした「ヒットラー」のほうが万人向きといえる。
美意識の人が能弁に解き明かす侯爵夫人の「不可解」な行動だが、今日の視点で見れば、定年まで???れ添った妻に突然離婚を言い渡される”熟年離婚”そのものではないか?かつての「不可解」はいまや珍しくもない現象になってしまったのだ。